新規オンラインショップを軸に碧海(へきかい)の農産物のファン獲得拡大を目指す
あいち中央農業協同組合
愛知県
取組1
新規サイト構築等によるインターネット販売の取組

JAが消費者に直接販売できるオンラインショップを立ち上げ
あいち中央農業協同組合(以下、JAあいち中央)内にある営農部園芸課 園芸販売強化対策室は、市場やスーパーといった従来の販路にとどまらず、消費者への直接販売ルートを開拓・拡大させることをミッションにおよそ5年前に立ち上がりました。
そんな中、新型コロナウイルス感染拡大により、飲食店などの業務向けの野菜の販売が落ち込んでいたことなどを背景に、かねてより検討していたオンラインショップの新規立ち上げに踏み切りました。
2020年秋から本格的に準備を開始し、2021年6月、碧海地域で獲れるこだわりの農産物や加工品などを扱う「碧海そだち~オンラインショップ~」をオープン。本事業を活用し、オープン時に送料無料キャンペーンを展開することでスタートダッシュを図りました。サイトやキャンペーンを広く周知するために、JAの支店などでチラシ配布やポスター掲示を行うほか、新聞折り込み広告も活用しました。
早速好評を得てリピーターも獲得。お客様からのレビューが大きな励みに
本事業の対象品目となったチンゲン菜やキュウリ、トマトを含む詰め合わせセットを送料無料で提供したところ大変好評を得て、キャンペーン終了後もサイトの主力商品としてリピーターや単品購入の獲得にもつながりました。
従来、消費者との接点が少なかったJAあいち中央園芸課にとって大きな価値となったのが、商品ページに書き込まれるレビューという形でお客様の声を直接聞く機会を得たことだったと言います。ポジティブな意見が多い一方、中には厳しいコメントもありますが、そうした様々な声が新たな気づきや考え方をもたらすきっかけになっているそうです。
その後オンラインショップの可能性を感じたJAあいち中央では、様々な品目の担当部署が集まってアイデアを出し合い、サイトで取り扱う商品の拡充や売り出し方を模索。今回の事業の対象品目ではありませんが、JAの低温倉庫でドライブスルー形式で新鮮な玄米を直接販売する“低温蔵出し玄米”など、ユニークな商品も開発・販売しています。

「碧海そだち」ブランドを育て、オンラインショップの活性化を目指す
実はオンラインショップ立ち上げ当初は、家庭で日常的に食べてもらうための野菜を消費者に直接販売するという位置付けが想定されていたそうです。しかし季節によって扱える品目が限られてしまうことから、日常使いの野菜や果物ではなく、贈答品にも適したこだわりの農産物を提供するというコンセプトに路線を変更されています。
JAあいち中央では2021年から、碧海地域で栽培・収穫されJAを通じて販売される農産物を「碧海そだち」として碧海の農業や農産物を好きになってもらう取り組みを進めており、オンラインショップはそうした「碧海そだち」を象徴する存在のひとつとして、コロナ禍で増加した“贈りもの”ニーズで利用してもらえるサイトを目指し、今後も商品開発やプロモーションに取り組むほか、農業体験などもっと農業・農作物に慣れ親しむ機会の提供にも力を入れていくとのことです。
