SDGsに貢献すべく地元食材や障がい者が製造する食品を子ども食堂へ
NPO法人DeepPeople
大阪府
取組7
子ども食堂等への食材提供

コロナ禍で滞る食材の新たな販路として「子ども食堂」に食材を提供
NPO法人DeepPeopleは、様々な社会課題の解決を通して社会に貢献したいという想いを持つ人たちの育成を目的に活動する教育系NPO団体です。
食品ロス問題について学べるカードゲーム「食べ残しNOゲーム」を開発・販売するなど、食品ロス分野での啓発活動を続ける中で、余っている食材の寄贈先を探しているといった相談を受けて子ども食堂に寄贈したり、子ども食堂の子どもたちに対してカードゲームを使った出張授業などを行なっていた経緯もあり、今回の事業に参加し、コロナ禍で流通が低迷している食材を子ども食堂に届ける「フードスマリングプロジェクト」を開始しました。
SDGsの観点で社会貢献につながる食材を選定
子ども食堂に届ける食材の選定にあたっては、SDGsに貢献しているか、という点が重視されました。
そのひとつが「SDGs目標11. 住み続けられるまちづくりを」。地産地消や地域活性という観点で、大阪の農林水産物やそれらを原材料にした加工品であると認定された「大阪産(もん)」の中から「なにわ黒牛」と「真だこ(泉タコ)」を選定しました。この2品目については、立命館大学の学生団体BohNoと共同でレシピを開発し、新しい食べ方を提案することで販売促進につなげる工夫もしています。
そしてもうひとつが、「SDGs目標8. 働きがいも経済成長も」の観点から、社会福祉法人青葉仁会(奈良県)で障がいある方々が作っているレトルトカレー2種とパウンドケーキ2種をそれぞれ選定。DeepPeopleでは障がい福祉の支援もしており、障がいがある方々が作る美味しい商品がたくさんあるにも関わらず、それを世の中へ発信できていなかったり、販売先の開拓が進まないといった課題があることを知っていたという背景もあったそうです。

これからも、食べ物で生産者と子どもたちをつなぐ架け橋に
計画当初は10件ほどの子ども食堂への提供を考えていましたが、大阪府や社会福祉協議会などを通して希望を募ったところ、131の施設が手を挙げ、最終的に24,863人の子どもたちに美味しい食材を届けることができました。
通常、子ども食堂へ寄贈される食材は種類が偏っていたり、乾き物が多くなりがちなため、今回のように牛肉やタコ、カレー、ケーキといった食材が提供されることは大変珍しく、子どもたちはもちろん、施設側からも大変喜ばれたそうです。
具体的な活動結果や子どもたちの声はこちらで紹介されています。
https://peraichi.com/landing_pages/view/foodsmiling/
同団体では今後も、コロナ禍で食材が余っている事業者と、運営資金などのリソースに課題を抱える子ども食堂をつなぐために何ができるか考えていきたいとのことです。
